コラム

社会人から看護師になって後悔しないために知っておくべきこと

社会人から看護師を目指す人の中には、「社会人から看護師になって後悔している人はいるの？」「後悔しないための、心構えを知りたい」と思う方もいるのではないでしょうか。

看護師以外の仕事を経験してから、専門学校で勉強して看護師資格を取得するのは、大変に感じるかもしれません。また、勤務形態や人間関係などが想像した以上に辛い病院もあり、看護師になったことを後悔する人もいるでしょう。

この記事では、社会人から看護師になるまでの道のりや後悔する場面、後悔しないための心構えを解説します。これまでの社会人経験を活かし、看護師の道を目指そうと考えている方は参考にしてみてください。

社会人から看護師になるまでの道のり

社会人から看護師になるには、まずは資格取得に必要な知識と看護技術を学び、看護師の国家試験に合格することが必須です。

看護師には准看護師と正看護師があり、ほとんどの方が収入が高く、自分の判断で看護ケアができる正看護師を目指します。

正看護師になるためには、看護大学や看護専門学校、短期大学などに入学しなければなりません。社会人の受け入れを行う看護学校も多くありますが、募集人数が少ない場合も多いでしょう。倍率は高い傾向にあり、合格するのは決して簡単なことではありません。

入学後は看護の基礎や専門分野を学び、学校の試験にすべて合格すると、看護師国家試験を受験できるという流れです。この国家試験に合格すれば、看護師免許を取得することができます。

社会人から看護学校に入って後悔するケース

考える女性
社会人から看護学校に入学して後悔する人たちも少なからず存在します。後悔する主なケースとして以下の２つが挙げられます。

・経済的な負担
・学習や実習面の負担

それぞれ詳しく解説します。

経済的な負担

看護学校に通学するには多大な学費が必要になり、思いのほか負担が大きく後悔する場合もあります。その為、学びたい内容はもちろん、費用面を考えてあらかじめ学校選びをすることも重要なポイントとなります。

看護学校を卒業するまでにかかる費用は、国公立大学であれば約２００～２５０万円ほど、私立の看護大学であれば約５００〜７００万円ほどが平均といわれています。
看護の専門学校の場合は、入学金と授業料などが学校ごとに設定されていることで、費用を確認する場合は、学校ごとに調べる必要性がありますが、専門学校は卒業までの学費が平均約１００～２００万円といわれており、学費を抑えたい場合は専門学校を選択肢にいれることがおすすめです。

その他、経済的な負担を抑えたい場合は、日本学生支援機構奨学金や専門実践教育訓練支援給付金などの制度を利用するのがおすすめです。学校ごとに独自の奨学金制度を設けているところもあるので、入学前にしっかりと調べておくと良いでしょう。

学習・実習面の負担

看護学校に入学し看護師になるまでには、学校の試験や病院での実習、国家試験の受験などをクリアする必要があります。社会人を経験してから入学した方にとって、これらの学習や実習面において大きな負担になるでしょう。

専門的な内容の講義や看護技術の演習を日常的に行い、確実に習得しなければなりません。試験や技術評価も厳しく、合格に向けた勉強や練習に対して、時間と労力を費やします。

実習となると、患者さんと接することと共に勉強を両立して行う必要があり、睡眠時間が削られてしまうことは、10代20代前半の若者よりしんどいと、後悔を感じることもあるかもしれません。

しかし、社会人経験を活かし、要領よく勉強を進めることが出来る強みもあります。社会人から看護師を目指すことは、患者さんにとってメリットになることもあるでしょう。
ぜひ、現場で活躍する自分の姿を想像し、乗り切っていきましょう。

社会人から看護師になって後悔するケース

悩む女性
社会人から看護師になって後悔するケースとしては、主に以下の３つです。

・勤務条件
・精神的・体力的な負担
・人間関係

それぞれ詳しく解説します。

勤務条件

看護師の仕事は日勤と夜勤があり、２交代や３交代で不規則な勤務形態が基本です。これまで社会人として日中の仕事を経験してきた人は、夜勤に慣れるまで生活を整えるのが大変になるかもしれません。

連続勤務や夜勤が始まると疲れが取れにくくなり、日々の業務に支障をきたす恐れもあります。また、欠勤が出てしまうと急に勤務交代になることも多く、プライベートな時間がなかなか確保できずに後悔して
いる人も多いでしょう。

ただし、これらの勤務形態は入院施設のある大学病院や総合病院が一般的です。日勤専従のシフトを選んだり、クリニックや施設、保健室などの夜勤がない職場で働いたりと、希望に合った勤務条件で働ける場所を探すことで解決できます。

精神的・体力的な負担

看護師の仕事は忙しいと理解していても、実際に働くと想像以上に激務だったと後悔するケースがあります。看護師不足によって一人あたりの業務負担が大きくなり、残業や休日出勤などで体力的にもハードな状況になることが多いです。

また、理不尽な要求や態度をしている患者の対応や、患者の死に直面する場面が多くあります。精神的な負担が大きく、仕事を続けられずに休職してしまう人もいるのです。

さらに、結婚や出産などの子育て期間と重なり、仕事と家庭の両立が難しいことから退職する人もいます。

しかし、働く診療科をしっかりとリサーチすることで、自分の適性にあった診療科を選ぶことが出来ます。これは、社会人を経験したことによってより自分のことを知る機会が多かった分、しっかりとしたリサーチ、自分の適性の見極めが可能となるでしょう。

人間関係

看護師は圧倒的に女性が多い職業のため、女性ならではの人間関係に悩む人は多くいます。社会人経験があると仕事ができて当然と認識されてしまい、他の新人看護師と比べて周囲からの期待値が高くなるでしょう。

中には、社会人経験があるだけで嫉妬される場合もあり、陰口や悪口の対象になりやすいこともあるのです。

また、自身も「弱音を吐いてはいけない」とプレッシャーになり、周りに悩みを相談できずに辛い日々を過ごしている人もいます。

しかし、苦手と思ってしまった相手に対しても、思い切って話しかけたり、相談をすることを続けることで、良い関係性が築けるかもしれません。
また、態度が厳しい先輩などに悩んでいる場合は、同じ気持ちの同僚もいるはずです。悪口を言うのではなく、それとなく相談をするということも大切です。

上記のように考えてみると、社会人経験でも同じような思いをしたことがあるのではないでしょうか。
つまり、看護師だから起きる人間関係問題ではないので、社会人経験をしたからこその解決策は見つかるはずです。
ぜひ、社会人経験を活かして人間関係を構築しましょう。

社会人から看護師になって後悔しないための心構え

忙しい看護師
社会人から看護師になって後悔しないためには、看護師として働くことの厳しさや現実を理解しておくのが大切です。社会人経験があっても看護師の世界では新人であることを意識し、覚悟を持って仕事に臨みましょう。

また、医療ニーズが高いのにもかかわらず、看護師は常に人手不足の状態であるため、就職先を不安に思う必要はありません。看護師の年齢制限はなく、社会人経験者の割合も高くなっています。

そのような背景から、年齢関係なく、いつからでも看護師を目指すことが可能です。診療科の選定から、就職先での自身の立ち回り次第で、看護師としてやりがい・楽しさを感じて働く可能性はとても高いといえるでしょう。

後悔することなく看護師として働けるように、事前のリサーチを行い、実際に就職した際は、悩みを共有できる仲間を見つけるなどで、後悔しない選択ができるようにしましょう。

社会人から看護師を目指すなら

看護師のイメージ
社会人から看護師になった人の中には、学費や学業面における負担、不規則な勤務形態や人間関係による心身的な負担などで後悔するケースがあります。

このような後悔をしないためにも、入学前から看護業界の現実を理解し、強い意志を持って目指すことが大切です。

また、社会人から看護師になるには、看護学校に入学し、看護師の国家試験に合格する必要があります。結婚されている方や家庭がある方は、効率良く学べて確実な合格に導いてくれる学校を選ぶと良いでしょう。

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