コラム

 

海外で理学療法士として働くことはできる?方法や求められるスキルなど

海外で理学療法士として働くことはできる?方法や求められるスキルなど

理学療法士は、日本だけでなく世界中で必要とされている職業です。理学療法士を目指す方のなかには、将来は国際的に活躍できる働き方がしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
 
しかし、理学療法士として海外で働くと考えたとき、「どのような働き方があるのか」「必要なスキルはあるか」と疑問に思う方も多いと思います。
 
この記事では、海外で理学療法士として働く方法について詳しく解説します。求められるスキルについても解説するので、海外で理学療法士として働きたい方、海外での就労に興味がある方はぜひ参考にしてください。
 
 

海外で理学療法士として働くことはできる?

海外で理学療法士として働くことはできる?
海外で理学療法士として働くことは可能です。理学療法士は世界中で必要とされており、多くの国で専門性が高く認められた職業です。
 
海外で理学療法士として働くためには、日本の理学療法士資格を取得していることに加えて、その国で求められる知識や技術の水準を達成していることが大前提となります。基本的には、カリキュラムや試験をクリアすることで、理学療法士免許が取得できます。
 
日本で理学療法士資格をとらずに現地で0から取得する方法もありますが、語学力に自信があるという方以外には現実的な選択肢ではありません。まずは、日本で理学療法士の資格を取得するのがよいでしょう。

 
 

海外で理学療法士として働くことはできる?

海外で理学療法士として働く方法
理学療法士として海外で働く方法は、以下の2つです。
 
・海外で免許を取得して働く
・ボランティアとして働く
 
それぞれ解説します。
 
 

海外で免許を取得して働く

海外で理学療法士として働くためには、その国独自の免許を取得する必要があります。就業を希望する国のカリキュラムや試験に合格し、現地の理学療法士免許を取得しなければいけません。ただし、日本の理学療法士国家試験に合格して国家資格を取得している人は、過程がショートカットされたり、現地の免許へ書き換えたりできるケースもあります。
 
たとえば、アメリカで理学療法士として働く場合、理学療法要請大学院の卒業と国家試験の合格が必要です。大学院は博士課程のみのため通常3年間かかりますが、他国で理学療法士免許を取得している人に向けた短期のコースも用意されています。また、イギリスやオーストラリアでは、日本の理学療法士免許を持っている人は、審査を受けて合格することで理学療法士として現地で働けるようになります。
 
希望する就業先の国の理学療法士免許が取得できてはじめて、その国で理学療法士として働けるのです。理学療法士免許が取得できたあとは、現地の医療施設や行政機関など、理学療法士として雇用してくれる就業場所探しが必要になります。
 
 

ボランティアとして働く

海外で理学療法士として就職するのではなく、日本の団体が海外で進めるボランティア活動に参加するのも方法の一つです。諸外国のなかには理学療法の研究が盛んな国もある一方、理学療法士の数が不足している国もあります。そのような国に、医療支援や技術移転を目的として理学療法士が派遣されるのです。
 
たとえば、JICAの青年海外協力隊に参加すれば、発展途上国で理学療法士として活動できます。理学療法士として青年海外協力隊の選考試験に応募するためには、3年以上の臨床経験が必要です。また、赤十字や国境なき医師団などのNGOも、海外の支援要員として理学療法士の募集をすることがあります。
 
理学療法士として海外でボランティア活動をする場合、発展途上国などの理学療法が未熟な国へ派遣されることが多いです。そのため、最先端の技術が使えなかったり、不便を感じたりする瞬間もあることでしょう。しかし、自分が学んできた知識や技術を、医療が未熟な環境の人たちに伝えたり、生活環境の改善に向けてアドバイスしたりする仕事は、やりがいが大きいものです。

 
 

海外で理学療法士として働くために求められるスキル

海外で理学療法士として働くために求められるスキル

海外で理学療法士として働く際に求められるスキルは、以下の3つです。
 
・語学力
・適応力
・向上心
 
それぞれ解説します。 

 
 

語学力

国を問わず海外で理学療法士として働くためには、その国の言語に対する語学力は必要です。
 
理学療法士は、治療の方針やプログラムを検討するために、患者さんのご家族や医師、看護師と連携をとる機会が多くあります。患者さん自身とも積極的に会話をし、コミュニケーションをとることで、リハビリをスムーズに進めるのも理学療法士の仕事の一つです。
 
海外で働く理学療法士は、患者さんや周囲の人々と円滑にコミュニケーションがとれるよう、その国の言語に対する深い理解と語学力が不可欠なのです。
 
 

適応力

海外で理学療法士として働くうえで、適応力は必要なスキルの一つです。日本と海外では、言語・文化・宗教などあらゆる面で違うことだらけです。理学療法士としての仕事のなかでも、治療の範囲や使える器具などが日本とは異なることも多いでしょう。
 
たとえばアメリカの場合、理学療法士には、医師の判断を必要とせず独自に診療や治療ができる“Direct Access”という権利が認められています。州によって差異はありますが、理学療法士が責任を持って患者の治療方針やプログラムを決めるのです。日本とは違う診療方法であっても、海外で働く場合には適応していかなくてはなりません。
 
また、働き方に対する考え方も日本と海外で大きく異なります。国によって労働時間の上限も異なり、慣習的に残業はNGという国も少なくありません。海外で働く理学療法士は、それぞれの国の環境や状況に柔軟に適応しながら、適切に患者さんの処置を行う必要があるのです。
 
 

向上心

海外で理学療法士として働くためには、わからないことは放置せずに積極的に質問したり、自分で調べたりする向上心が重要です。
 
海外で理学療法士として働くにあたって、環境や設備、考え方などが日本とは異なるため、働き始めた当初はわからないことだらけでしょう。語学力の面でも、疑問が絶えないかもしれません。万が一わからない言葉を聞き返すことなく放置してしまうと、理学療法士としての信頼が低下するだけでなく、患者さんに迷惑がかかります。
 
また、日々進歩する医療のトレンドにアンテナを張りながら、新しい技術や治療法のなかで患者さんに使えそうなものはないかを考え続けるのも理学療法士の仕事です。常に患者さんに最善の治療法を提供できるよう、向上心を持ち続けることが大切なのです。

 
 

海外で理学療法士として働きたい方へ

海外で理学療法士として働きたい方へ
理学療法士は国際的にも活躍できます。海外で働く場合でも、理学療法士の免許は不可欠です。海外で理学療法士資格を取得することも可能ですが、相当な語学力が必要となるため、まずは日本で理学療法士資格の取得を目指すのがよいでしょう。
 
理学療法士として海外で働く方法は、海外の理学療法士免許を取得して現地で就職先を探す方法か、日本のボランティア団体のスタッフとして海外で働く方法の2種類があります。
 
日本と海外は、言語だけでなく文化や宗教、制度などさまざまな面で異なります。そのため、上手に環境に適応しながらスキルアップに努めることが重要です。
 
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