コラム

 

文系からでも理学療法士になれるの?養成校で学ぶ内容は?

ノートパソコンと爽やかな若い男性
理学療法士と聞くと、理系のイメージを持つ方も多いのではないですか。
しかし、実は理学療法士は理系に限定される職業ではなく、文系でも目指すことができます。
この記事では、なぜ理学療法士が一般的に理系に分類されるのか、また文系からでも理学療法士になることができる理由について解説します。
 
さらに、理学療法士養成校で学ぶ科目や必要なスキルについてもご紹介します。
理学療法士の仕事に興味があるけれど、文系で不安と思っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

 

理学療法士は理系文系どっち?

クエスチョンマーク
理学療法士は一般的には理系に分類されます。

なぜなら、理学療法士は身体の機能や病態を理解し、それに基づいて治療計画を立てる役割を果たすからです。

理学療法士は、理系の学問に関連する解剖学・生理学、運動学・運動生理学などの知識を活用し、患者のリハビリテーションをサポートします。

また、科学的な根拠に基づいて診断や治療を行うため、現場では論理的な能力も求められます。
そのため、一般的に理学療法士の職業は理系とされているのです。

 

文系からでも理学療法士になれる?

悩む男性
解剖学や運動学といった理系に関連する学問を学ぶのであれば、文系では難しいのではと思う方もいるでしょう。

しかし、理学療法士は文系の学生でも十分目指すことができます。

理学療法士の養成学校では、文系出身の学生も積極的に受け入れられています。
学校では基礎から学び、基礎を履修した後に専門知識や技術を習得するカリキュラムが提供されているため、文系の学生だからといって不利になることはありません。

それこそ入試でも、数学や生物といった高校で習う一般的な問題が問われることはありますが、数学Ⅲといった高度な理系的知識は求められないことがほとんどです。

また、文系の学生は人文科学的な視点やコミュニケーション能力を持っている方も多いです。
これらの能力は理学療法士としての対人スキルや臨床面でのコミュニケーションにおいて大いに役立ちます。

理学療法士は単なる理系の知識だけでなく、人との関わりやチームワークも重要な要素です。
文系だから無理ではなく、文系だからこそ自分の能力を生かした素敵な理学療法士になることができる職業なのです。

 

理学療法士養成校で学ぶ科目

講習を受ける看護師のポートレート
それでは、理学療法士養成学校では具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか。
下記に、例として理学療法士が学ぶ履修科目の一端を紹介します。
 
・解剖学・生理学:
理学療法士にとって、人体の構造と機能に関する解剖学と生理学は欠かせない存在です。
骨格や筋肉、内臓などの解剖学的な知識を習得し、生体の生理的な働きや代謝について理解します。
これにより、身体の機能障害や病態に対するアプローチを行う基礎が築かれます。
 
・運動学・運動生理学:
運動学は、人の動きや姿勢に関する学問であり、運動の仕組みや動作解析、運動制御の理論を学びます。
また、運動生理学では、運動による身体への影響や生体の反応について学びます。
これらの知識は、リハビリテーションにおける運動療法の基礎となります。
 
・リハビリテーション学
リハビリテーション学では、様々な障害や疾患に対するリハビリテーションの理論や実践について学びます。
身体的な障害や運動機能の回復、日常生活動作の訓練方法などについて習得し、患者さんのリハビリテーションプログラムを立案する力を養います。
 
・臨地実習
理学療法士の臨地実習では、実際の臨床現場での実践経験を積む機会が提供されます。
具体的なリハビリテーション技術や治療法の実施に携わり、患者さんの進歩や変化を観察・評価しながらリハビリテーションの効果を確認します。
臨地実習は理学療法士としての実践力を養う貴重な機会であり、臨床現場でのリアルなケースに触れることで、実践的なスキルや臨機応変な判断力を磨くことができます。

 

理学療法士に必要なスキルについて

理学療法士には、勉強とは関係なく働く上で必要なさまざまなスキルが求められます。
以下に3つの項目に分けて、理学療法士に必要なスキルについて解説します。
 
・コミュニケーションスキル:
理学療法士は患者さんとのコミュニケーションが欠かせません。
適切な情報の伝達や共感力を持つことで、患者さんの状態やニーズを正しく理解し、信頼関係を築くことが重要です。
また、他の医療従事者やチームメンバーとの円滑なコミュニケーションも求められるため、正しく情報を的確に伝える能力も必要です。
 
・臨機応変な判断力:
理学療法士は臨床現場でさまざまな状況に遭遇します。
病院では医師や看護師がサポートしてくれるとはいえ、リハビリ中に具合が悪くなったり、転倒してしまったりすることもあるでしょう。
そのような時に、症状の変化や緊急時の対応など、臨機応変な判断が求められます。
臨床経験を通じて状況判断のスキルを磨くことで、的確な判断を下し、適切なアクションを取ることが求められます。
 
・チームワーク能力:
理学療法士は他の医療スタッフと密接に連携し、患者さんのケアを行います。
患者さんを取り巻く環境には、家族や看護師、医師など様々な方がいます。
一人ひとりが異なる情報と役割を担っているため、チーム内での役割分担や協力関係を築くことが必要です。
協調性や柔軟性を持ち、チームメンバーとの円滑な連携を図ることが重要です。
 
・エンパワメントのスキル:
理学療法士は患者さんの自己管理能力を高めることも重要な役割です。患者さんに自身のリハビリテーションに積極的に参加してもらうために、モチベーションの引き出しや目標設定のサポート、自己効力感を高めるアプローチなどが必要です。
これらのスキルは、理学療法士が患者さんを総合的にサポートし、リハビリテーションの成果を最大化するために必要な要素です。
勉強だけでなく、人間関係やコミュニケーションの面でもスキルを磨くことが理学療法士としての資質を高めるポイントです。

 

文系からでも理学療法士は目指せる

診察を受けるシニア女性と理学療法士
理学療法士は、理系の知識は求められますが、決して文系では目指せないというわけではありません。
養成学校に入学すれば、どの生徒も一から基礎を学んでいきます。
勉強範囲は広く、臨地実習もあるため在学中は大変ですが、患者さんから信頼される理学療法士になるのに、文系も理系も関係ありません。
 
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