コラム

 

病院看護師がやりがいを感じる時って?なってよかった!と思う瞬間は?

看護師になりたいと思っているあなたには、看護師のやりがいについて大まかなイメージがあるのではないでしょうか。たとえば、「人の役に立てる」「感謝される」「収入がいい」といった内容が多いかもしれません。

実際に、看護師の仕事は肉体的・精神的にハードな業務内容ですが、それ以上にやりがいを感じる時が多くあります。

そして、必ずやりがいを感じる時があるからこそ、「どんなに大変でも頑張れる」という看護師は多いでしょう。

仕事へのモチベーションにも関わる看護師のやりがいは、共通して感じるものと職場によって異なるものがあります。

ここでは、看護師が感じる6つのやりがいと職場別に感じるやりがいをご紹介していきます。最後まで読めば、実際にあなたが看護師として働いた時の自分の姿をイメージでき、将来を考える時に役立つでしょう。

 

病院看護師がやりがいを感じる時

医療従事者
多くの病院看護師が仕事でやりがいを感じる時を、6つの場面に分けてみていきましょう。

 

患者さんの笑顔や感謝の言葉をもらえる

患者さんは、慣れない病院での生活、検査や手術、治療などに対して不安を抱えながら入院しています。また、日常生活で介助が必要な患者さんも多くいます。

そのような時に一番身近に寄り添い、精神的な支えになるのは看護師です。

看護師は、自らの仕事によって患者さんの笑顔や感謝の言葉をもらえる仕事でもあります。

患者さんやそのご家族の不安を取り除き、親身になった対応で喜んでもらえることは、看護師にとっての大きなやりがいといえます。

 

患者さんの異変に早く気づける

看護師は、医師よりも患者さんと接する時間が長いため、小さな違和感にも気づきやすい立場です。

重症度が高い患者さんの場合は、モニター心電図などの医療機器から誰でも異変を察知できます。

しかし、患者さん1人ひとりに関わらなければ気づきにくい異変もあります。たとえば、「いつもより笑顔がない・食べていない」「尿量が少ない」といった些細な変化です。

些細な変化でも、後に急変や重症化する病気があります。看護師のちょっとした気づきによって、患者さんの命を救えるのはやりがいになります。

 

患者さんと深くかかわれる

看護師の仕事には、書類整理や記録、点滴作成など多岐にわたります。その中で、最も時間をかけるのは患者さんとの関わりです。

時間をかけた丁寧なコミュニケーションは信頼関係を築きやすく、患者さんとじっくり向き合える時間にもなります。

深い関わりによって、患者さんの不安を取り除けた時はやりがいを感じられるでしょう。

そして次のステップとして、どのような関わり方をすればさらに快適に過ごせるのか考えられるようになります。

このように患者さんと向き合う時間は、看護師にとってかけがえのない時間になり、仕事への充実感につながります。

 

患者さんの回復する姿を見届けられる

多くの患者さんは、元気になって退院します。しかし、病気や手術の影響で入院前と同じ生活ができない患者さんも多いです。

それでも看護師は、どのような患者さんに対しても、入院中の生活の質を高めることが仕事です。

そして、患者さんの病気が治り、元気に退院する姿を見ると、嬉しい気持ちでいっぱいになります。退院できない場合でも、病気で制限されていた動作が、徐々に回復する姿を側で見られるかもしれません。

患者さんの生命力に強く感動を受けることも多く、「看護師になって良かった」と実感できます。

 

スタッフと連携し、喜びを共有できる

病院では1人の患者さんに対して、医師や技士、薬剤師など複数の専門職が連携してサポートを行っています。

そのチーム医療の中でも、看護師は患者さんの生活に関わる時間が長く、重要な役割です。

看護師1人の力では叶えられない場合でも、チームとして力を合わせれば達成できることに充実感を味わえます。

さらに、他職種との連携を通して新たな発見や視野を広げられることは、自分のスキルアップにもつながるでしょう。

 

給料が良く、安定している

働く上で収入が高く、安定していることは仕事に対するモチベーションになります。

実際に、看護師の多くが女性であり、以下のように女性が就く仕事の中では高収入であることがわかっています。

・女性の平均年収(全職種・全年齢における):253万6,000円
・女性看護師の平均年収:498万6,200円

参照:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」

このように看護師の収入が高いのは、夜勤や特殊手当が上乗せされることが大きいでしょう。

責任が大きい仕事ですが、自分の心身が健康であるかぎり「長く安定して働ける」魅力的な職業です。

 

【職場別】病院看護師のやりがい

病院 説明をする看護師

病院で働く看護師は、患者さんが入院生活を過ごしている病棟だけにいるわけではありません。他にも、看護師が配属される場所はいくつかあります。

そこで、職場別に看護師がやりがいを感じる時についてみていきましょう。

 

病棟看護師:患者さんの退院を一緒に喜べる

病棟看護師は、患者さんと接する時間が非常に長く、他のポジションよりも距離感が近い場所です。

そこで、患者さんが元気になり退院する時や感謝の言葉を直接もらえる時に、看護師としてのやりがいを感じます。

また、患者さんの変化を多く見られるため、患者さんの命を支える職業だと実感できることもやりがいになります。

 

外来看護師:患者さんからの信頼を獲得

外来看護師は、次から次へと患者さんの対応をする必要があるため、患者さんとじっくり接する機会は少ないです。

その短い時間でも、定期的に通院される患者さんと言葉を交わし、名前を覚えてもらえた時は喜びを感じられるでしょう。患者さんからの信頼は、看護師にとってのやりがいになります。

また、患者さんが元気になっていく姿を見られたり、異変の察知や医師の診察補助をしたりといった場面でも大きなやりがいを感じられます。

 

手術室看護師:チームで複雑な手術を達成

手術室看護師は、患者さんと直接対話することは少なく、他の現場と比べても特に緊張感のある仕事です。

常に安全を考えて行動し、チームで複雑な手術を終えた時の達成感は他の現場にはない程の大きいやりがいになります。

また、手術前から手術後までの看護は、患者さんの状態変化や衛生面、スムーズな器械出しなど多様なスキルと知識、視野の広さが求められます。

そのため、手術室看護師は経験を重ねるごとに、スキルアップと豊富な知識が得られることもやりがいにつながります。

 

救急看護師:患者さんの命を救えた

救急看護師は、患者さんの生死の境に直面し、瞬発的な判断や行動が必要な緊迫感のある現場です。

そのような中で、患者さんが一命を取り留めてICUや入院病棟に移れた時は、安堵する気持ちでいっぱいになります。

同時に、無我夢中で救命に取り組んだ自分に対しても、誇らしい気持ちになれるでしょう。

いろいろな状況や感情で大変な現場ではありますが、その分やりがいも大きいものになります。

 

訪問看護師:患者さんの望むケアを提供

訪問看護師は、ご自宅で過ごす患者さんやご家族が望む日常生活を送れるように、医療面を中心にサポートしていきます。

病棟看護師や外来看護師などの他の現場と比べても、患者さんに対して関わる期間が長いことが特徴です。より身近で寄り添ったケアができるため、信頼関係を築きやすくなります。

また、ご自宅で看取りを希望される患者さんやご家族も多く、要望を満たすためにはどうするのか考えることも役割の一つです。

患者さんの大切な場所で人生の最期まで関われるのは、訪問看護師の大きなやりがいになります。

 

まとめ

空を見上げる医療従事者
今回は「看護師の仕事でやりがいを感じる時」をテーマに解説しました。

看護師は、さまざまなシチュエーションでやりがいを感じられる仕事です。嬉しいことや感動することなど、看護師だからこそ味わえることがたくさんあります。

とはいえ良いことばかりではなく、患者さんの死に直面したり自分の看護がうまく行かずに悩んだりすることもあるでしょう。

それでも看護師は必ず人の役に立ち、感謝される仕事です。やりがいを持って働くことで、「看護師になってよかった!」と実感できます。

これから看護師を目指している人は、この記事を読んで「看護師のやりがい」についてイメージしてみてください。