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これから医療職をめざしたいという方で、看護師と歯科衛生士で迷う方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では看護師と歯科衛生士で職業の選択に迷っている方に向けて、看護師と歯科衛生士の違いについてまとめていきます。
仕事内容や給料面、難易度、やりがい、適性などについても詳しく言及しているため、ぜひ本記事を選択の一助としてみてください。
看護師とは、病院やクリニックで医師の診療の補助や、診療所での患者さんの世話をする医療専門職です。
病院をはじめとして診療クリニックや介護福祉施設、訪問看護ステーションなど多様な医療現場で活躍しています。
現在、日本では約3割近くが高齢者となっており、2060年には日本全体の約4割の人が高齢者になることが予想されています。
今後も高齢化が進むことは近年懸念されている重要課題であり、看護師の需要は増加し続けるでしょう。
看護師になるためには、国家資格の取得が必要です。そのためには、まず看護師国家試験に合格することが求められます。
看護師国家試験の受験資格を得るには、3年制以上の専門学校、短期大学、あるいは大学等の看護師養成学校で必要な教育を受ける必要があります。
在学中は座学の学習に加えて、実際の病院での臨床実習も行い、看護師として必要な実践的スキルも身に付けるため、比較的忙しい学生生活となるでしょう。
国家試験の受験資格を得て、看護師国家試験に合格すれば、晴れて看護師として働くことができます。
看護師は、一般的に病院やクリニックで次のような仕事をこなしています。
・医師の処置介助
・手術室の介助
・採血、点滴管理
・薬剤管理
・体位変換
・食事介助
・排泄援助(オムツ交換、トイレ介助など)
・清潔援助(入浴介助、足浴など)
・退院支援や患者さんへの技術指導
・看護記録の作成
・カンファレンス
看護師は、働く診療科や病院によって取り扱う看護技術に差があることも特徴です。
厚生労働省が運営している職業情報提供サイトによると、看護師の平均年収は508.1万円です。
国税庁が発表している日本の平均年収が458万円のため、全体と比べると看護師の年収は高いことが分かります。
看護師の給与が高いのは、特別手当があるのが理由の1つとしてあります。看護師は職場で夜勤があることも多く、その場合は夜勤1回につき5千円~1万円程度の手当が支払われることが多いです。
月に4~5回夜勤を行うと、多ければ5万円ほど給与が高くなるため、年収もおのずと高くなります。
また、救急診療科や精神科など、専門性が高くなればさらに特別手当がもらえる職場もあるため、更なる給与アップも見込めるでしょう。
参考:看護師 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
参考:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
歯科衛生士は、口腔ケアの専門家です。主に歯科診療所を中心に、病院や学校、介護施設、自宅訪問ケアなどで歯の健康づくりを支援しています。
歯医者に通院した際、歯科衛生士から正しい歯磨き指導やセルフケアについて指導を受けた方もいるのではないでしょうか。
昨今では介護分野における口腔ケアの重要性が高まってきたり、ホワイトニングや矯正といった審美歯科の分野も人気が高まってきました。
また、歯科診療所も全国に多く点在していることから、就職先も多く、安定して就職できることも歯科衛生士の魅力の一つです。
歯科衛生士になるためには、高等学校卒業後、歯科衛生士養成機関である専門学校、短期大学、または大学で一定期間において知識や技術を学ぶ必要があります。
以前は就学期間が2年制でしたが、指定規則の改正により、平成17年4月以降、在学期間は3年制以上となり、4年制の大学教育も拡大しています。
また、看護師同様に歯科衛生士は国家試験に該当するため、養成課程を修了すると、国家試験の受験資格が得られます。
歯科衛生士国家試験に合格すれば、厚生労働大臣から歯科衛生士免許証が授与され、晴れて歯科衛生士として働くことができます。
歯科衛生士は、虫歯や歯周病といった歯科疾患の予防や治療の補助を行い、患者さんの口腔衛生を維持する役割を担っています。具体的な業務内容を以下にまとめました。
・歯科医師の診療補助
・治療器具の準備
・歯の型取り
・レントゲン撮影の補助
・歯垢や歯石の除去
・フッ素の塗布
・歯科保健指導
歯科衛生士は国家資格を有しているため、歯科治療に関する専門知識はとても豊富です。そのため歯科医院だけでなく、学校や介護施設での保健指導も担当し、口腔衛生の向上と疾患予防に貢献しています。
厚生労働省が運営している職業情報提供サイトによると、歯科衛生士の年収は382.5万円です。
看護師の年収や国税庁が発表している日本の平均年収と比較すると、やや低い年収であることが分かります。
ただ、ホワイトニングやインプラント治療などの保険適応外の診療を提供している職場では、インセンティブ報酬を設けている歯科医院もあります。
自分のスキルを磨くことで、転職などで年収はあげていくことができるため、日々自己研鑽を積むことが大切です。
参考:歯科衛生士 – (職業情報提供サイト(日本版O-NET)
参考:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
看護師と歯科衛生士の職業について詳しく紹介してきましたが、まだ職種選びに迷っている方もいるでしょう。
そこで、各職種にふさわしい人物像をまとめたので、参考にしてみましょう。
歯科衛生士は、以下の特徴を持つ方に適しています。
・歯科に関する知識や技術を習得したい方
・審美歯科に関心がある方
・定期的な勤務日で働き、ワークライフバランスを重視する方
歯科衛生士は全国的に需要が高く、柔軟な働き方が可能で、ライフステージが変わっても続けやすい職業です。
また、勤務日は決まっていることが多いため規則正しい生活もできます。そのため、ワークライフバランスを重視したいという方にもおすすめです。
看護師には、次のような特性を持つ方が向いています。
・病気や怪我で苦しむ人を支援したいと思う方
・医療分野での進歩に貢献したい方
・身体的な強さと高いコミュニケーション能力を持つ方
・高い給与を得たい方
看護師は、身体的および精神的に要求の高い職業ですが、その分、感謝される機会も多く、やりがいを感じやすい職業です。
また、平均年収が比較的高く、夜勤や管理職への就任により収入が増加する可能性も多くあります。
人の役に立つ仕事がしたいと考えている方、安定した収入を求める方には、看護師のキャリアが適しています。
看護師と歯科衛生士は、どちらも医療分野では不可欠な役割を担っていますが、職務の性質は大きく異なります。
看護師は、病院やクリニックで患者さんのお世話や治療の補助を行いますが、歯科衛生士は歯科医院で口腔ケアの専門家として活動します。2つの職業の特徴をよく理解し、自身の適性に合った職業を選ぶようにしましょう。
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