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医療においてリハビリテーション分野を担当する理学療法士は、国家資格に該当する専門職です。
そのため、免許を取るには厚生労働大臣が指定する学校での勉強を修了させたあと、国家試験に合格する必要があります。
本記事では、理学療法士に必要な資格情報について説明していきます。
取得方法や、国家試験の合格率についてもデータを基にまとめているため、これから理学療法士をめざしたいという方は参考にしてみてください。
理学療法士になるためには、国家資格の取得が必要です。
国家資格とは、国民の生命や健康を守ることにつながる業務として国が定めた資格です。
私達が生きる社会において大きな役割を果たす資格のため、一定の知識や技術があることを国または都道府県より認められなければなりません。
その認められる手段として、日本では特定の養成学校を卒業したものが受験できる国家試験が用意されています。
つまり、理学療法士になるには国家試験の受験資格を経た後、国家試験に合格しなければならないのです。
実際に、理学療法士及び作業療法士法では以下のように定められています。
「理学療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者をいう。
法律によって、しっかり資格の取得が義務付けられているため、誰でも理学療法士を名乗れるわけではないことがわかりますね。
指定の学校で必要な知識・技術を習得し、国家試験に合格した者のみが理学療法士になることができます。
ここからは、国家試験の合格率や詳しい概要について説明していきます。
過去数年分の合格率データもまとめているため、ぜひ参考にしてみましょう。
理学療法士の国家試験は、毎年1回2月に行われます。
合格発表までには1ヵ月以上かかり、例年3月下旬に厚生労働省より発表されるのが一般的です。
試験内容は、一般問題と実地問題からなる筆記試験となっています。
また、重度視力障がい者の受験に対しては、筆記試験の実地問題に代えて口述試験及び実技試験が行われます。
試験会場は全国に設置されており、自分の望む受験地を選択できます。
理学療法士国家試験を受験するためには、高校卒業後に厚生労働大臣または文部科学大臣が指定した養成施設を卒業する必要があります。
養成施設には以下のようなものがあげられます。
①4年制大学
②3年制短期大
③3年制専門学校
④4年制専門学校
どの進路でも、最短3年以上は掛かります。
ただし、すでに作業療法士の資格を持っている人は養成学校で2年以上学べば受験資格が得られます。
また、理学療法士に年齢制限はありません。したがって、何歳からでも目指すことができます。
理学療法士の令和5年度に行われた第58回国家試験合格率は87.4%という結果でした。
この結果を、他の医療職とも比べてみましょう。
【令和5年度 医療職国家試験の合格率】
医師 | 91.6% |
歯科医師 | 63.5% |
保健師 | 93.7% |
看護師 | 90.8% |
理学療法士 | 87.4% |
作業療法士 | 83.8% |
言語聴覚士 | 67.4% |
薬剤師 | 69.0% |
他の医療職と比べても、合格率の低い言語聴覚士や歯科医師とは異なり、高い合格率を誇っています。
理学療法士の直近5年の合格率の推移も見ていきましょう。
合格率の数値は約80%~85%で推移しています。
多職種で合格率の低い薬剤師や言語聴覚士と比べると、高い合格率であることが分かりますね。
以上のことから、理学療法士の資格取得の難易度は決して高くないと言うことができます。
理学療法士としてステップアップしていくにあたり、どのような上位資格があるかも気になりますよね。
ここでは、認定理学療法士と専門理学療法士について紹介していきます。
認定理学療法士とは専門性を高め、質の高い理学療法を実践するために設けられた資格です。
臨床での技術はもちろんですが、理学療法界全体を発展していくための研究能力も必要とされます。
現在、認定理学療法士では21種類の資格があります。
認定理学療法士の資格を取得できると、知識やスキルの向上につながるだけでなく、転職時に有利になったりキャリアアップのきっかけにもなります。
職場によっては、資格による手当が貰える場合もあります。
自分の興味がある分野を極めて、その道のスペシャリストになれると素敵ですね。
専門理学療法士とは、臨床の専門性を高めること、及び学問的に発展できる研究能力を高めるために定められた資格です。
認定理学療法士と似ていますが、認定理学療法士が臨床的要素の強い資格であるのに対し、専門理学療法士は研究や学術的な要素が大きい資格と言えます。
現在では、7つの専門分野の中から1つ以上の分野において、高い学術知識を身に着けることが求められます。
以前は認定理学療法士の上位資格と捉えられていましたが、現在は並列とされており、将来自分がどのような療法士になりたいかを検討して自分に合った資格を取ることが大切ですね。
いざ実際に学校を選ぼうとなったときに、どのような点を見たらいいのかわからないと困惑してはいませんか。
そこで、下記では学校を選ぶ際のポイントや注意点について解説しています。
理学療法士の養成学校では、4年制の大学と専門学校、3年制の短期大学があると説明しました。
この2つの大きな違いは、卒業するまでに掛かる年数にあります。
大学は卒業するまでに4年という時間がかかりますが、理学療法士として必要な医療知識だけでなく、教養部分を多く学べるメリットがあります。
一方、とにかく臨床に早く出て活躍したいという場合には、専門学校や短期大学がおすすめです。
自分はいつ理学療法士になりたいのか、また、どのくらいの時間をかけるのかを事前に考えておくといいですね。
国家試験の合格率も、学校を選ぶ基準の1つです。
ホームページや学校資料では、国家試験の合格率についても記載があるため、気になる学校がある場合は事前にチェックしておくと良いでしょう。
また、学校によっては独自に国試対策を行っている学校もあります。
自分一人で勉強するのが苦手だという方は、あらかじめ国試対策を重点的に行ってくれる学校を選ぶのもいいかもしれません。
理学療法士になるためには、実習が必要不可欠です。
実習が少ないと、いざ臨床に出たときに知識・技術に不足があるかもしれません。
そのため、実習時間や体制は整っているかどうかを事前にチェックしてみてください。
また、実習場所にも注意が必要です。
連携病院が少なかったり、遠方である場合には、実習場所が遠くなってしまう可能性もあります。
自分の居住地から、十分通学が可能かという点も気を付けてみましょう。
本記事では、理学療法士になるためには、国家資格が必要だと説明しました。
国家資格と聞くと難しい印象を持ちますが、国試の合格率から見ても理学療法士の資格の難易度は、決して高すぎるというわけではありません。
もし、本記事を読んでいるあなたが理学療法士になりたい気持ちがあるならば、下関看護リハビリテーション学校を考えてみてはいかがでしょうか。
下関看護リハビリテーション学校では、理学療法士になるために必要な知識・技術を最短で学べます。
また、現場で即戦力となる理学療法士を育成するために、全国の医療連携施設を利用して、臨床教育に力を入れています。
もし迷っている場合は、まずは学校説明会でお話を聞いてみませんか。
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